ペット保険の基礎知識

ペット保険に通院補償があると安心!?

ペットの医療費は人のような健康保険制度がないため飼い主の全額自己負担となります。ペットが病気やケガをして入院が手術が必要になった場合には、ペットに高額な医療費が必要になる場合があります。そのような高額な医療費に備えた、手術や入院にかかる医療費の補償に特化したペット保険が販売されていたりします。ペットの通院補償はなくてもよいのか、ペット保険に通院補償があることのメリットなどを考えてみましょう。

ペット保険の「通院補償」は一番利用頻度が高い!?

犬がかかりやすい病気は、犬種や年齢によっても異なりますが、全ての犬が共通してかかりやすい病気もあります。猫も同様に猫種や年齢により異なりますが、共通して猫が特に注意したい病気もあります。

ペットがかかりやすい病気
1耳の疾患(外耳炎など)腎臓病(腎不全)
2皮膚疾患(皮膚炎など)尿路疾患(膀胱炎など)
3消化器疾患(胃腸炎など)感染症(猫カゼなど)

犬の外耳炎や皮膚炎などは慢性的な病気である事も多く、通院による治療が必要となる病気です。猫の腎臓病(腎不全)は猫に最も多い病気で高齢の猫の大半が腎臓病になるとも言われるほど猫にとってはポピュラーな病気です。愛猫に腎臓病の疑いがあれば進行を遅らせるための治療をスタートされることになりますが、通院が増える病気と言えます。腎不全は、緊急的に手術が必要な場合もありますが、進行を遅らせるために点滴や食事改善、水分摂取などの通院治療がメインとなるでしょう。

ペットの病気やケガによる高額な治療費に備えてペット保険に加入するという人は増えています。ペット保険には、手術費や入院費に特化した商品も販売されていますが、通院費がかさんで通院費用が高額になってしまう事もあります。ペット保険を選ぶ際には、どのような治療が補償対象になるプランの商品なのか納得して契約する事が大切です。

「通院」でもペット保険の補償対象外の治療を把握しておく

動物病院への通院といっても、ペット保険の補償対象外となる治療もあります。それは、避妊・去勢手術や出産、ワクチン接種、健康診断など「病気ではないもの」についてはペット保険の補償対象外です。爪切りなどのケアを定期的に動物病院で行っているという人もいます。しかし、そのようなケアも補償対象外となりますし、フィラリアやノミ・ダニの予防も補償対象外です。ペット保険はあくまでも病気やケガでペットに不調がある時の医療費に対して補償となる事に注意しましょう。

ペット保険の補償対象外となる治療

  • 避妊・去勢手術
  • 出産
  • ワクチン接種などの予防治療
  • フィラリア、ノミ・ダニなどの予防薬
  • 健康診断
  • 爪切りやシャンプーなどのトリミング

ペット保険に「通院補償」があるメリット

ペット保険に通院補償をつける大きなメリットは、ペットの医療費で支払い頻度が高い通院時の医療補償を補償してもらえるという点だけでなく、「補償があるという安心感からペットを病院に連れていくことをためらう事がなくなり、早期の病気発見が可能となる」という点です。早期の病気発見ができれば、早期対応、早期の治療が可能となり結果的に高額な費用が必要となったかもしれない手術を避ける事ができ、医療費も安く済むといったことも考えられます。

ペットは、人のように言葉で不調を訴える事ができません。飼い主が不調を察知し動物病院へ連れていかなければ病気を抱えたペットが家庭の中で病状の悪化が進んでしまう可能性もあります。具合が悪そうなペットをしばらく様子を見ようという判断から動物病院へ連れていくタイミングが遅れてしまい後悔しているという飼い主の方もおられます。ペット保険の通院補償に加入しておくことは、不調を言葉で訴える事ができないペットのために、ペットの異常を感じたら、金銭面を気にする事なく安心して動物病院をへ連れていける環境を整えておくということにも役立つでしょう。

ペット保険の補償内容を確認しよう

ペット保険の基本補償は、「通院補償」「入院補償」「手術補償」です。これらを組み合わせて選択し、決められた補償割合でかかった医療費の補償を受けます。ペット保険は加入するペット保険によって補償内容は異なりますので、何の医療費を補償してもらえるのか(補償内容)、自己負担しなければいけない分の割合はどれくらいに設定されているプランなのか(補償割合)、免責金額の設定はあるかなどを理解して加入する事が大切です。

ペット保険は、補償内容を理解していなかったことによる「受け取れる保険金が少なかった」といったようなトラブルなどもあるようです。契約内容はしっかり理解しておきましょう。

①通院費用の補償病気やケガなどにより獣医師の診察を受けた場合の診療費用・処置費・処方薬代など
※薬の処方代は、治療が目的の場合に補償対象となります。
②入院費用の補償病気やケガなどにより入院にかかった医療費用
③手術費用の補償病気やケガで手術をしたときにかかった医療費用

その他の条件

ペット保険は、補償内容や補償割合に応じてペットにかかった医療費を補償する保険ですが、条件によって補償となる医療費に制限が決められている場合が多いです。通院補償をつけていても1日当たりの支払限度額(日額上限)、回数制限が設けられています。また、免責金額が設定されている場合もあります。免責金額は契約者が自己負担しなければいけない金額です。このように、条件によってペット保険で受けられる補償は異なります。手厚い補償を受けたいと考えている人は自己負担ができるだけ少なくなるようなプランを選択しましょう。その分、保険料は高くなりますが、ペット保険は1ヶ月の保険料が数百円といった商品もあります。保険料が安いからと安易に加入しても補償を受けられなかったとトラブルになることもありますので条件はしっかり確認しましょう。

支払限度額とは?

診療ごと(通院 / 入院 / 手術)の1日(1回)当たりの支払金額の上限です。保険金は支払限度額の範囲内での支払いになります。

ペット保険の多くでは通院・入院1日あたりや手術1回あたりで受け取れる保険金や年間で受け取れる保険金の額に上限を設けています。また、年間で保険金が支払われる回数に上限が設けられている場合もあります。上限が緩いほど保険料も高くなるので単に保険料だけで選ばないように注意が必要です。通院回数が多くなったときに逆に多くの費用がかかることになるかもしれません。

ペット保険の補償内容(例)

補償の有無(補償割合:50%)補償の有無条件
通院日額上限:10,000円/1日
限度日数:20日/年
入院日額上限:20,000円/1日
限度日数:30日/1年
手術支払限度:100,000円/1回
限度回数:2回/1年

免責金額とは?

ペット保険の中には免責金額があるものとないものとがあります。免責金額というのは簡単に言えば自己負担額です。免責金額が3,000円だという場合、治療費が3,000円以下の場合は保険金を受け取れず、また、治療費が15,000円など免責金額を超える場合は、例えば補償割合が50%だと、(15,000円-3,000円)×50%=6,000円の保険金が受け取れます。免責金額の計算方法は保険会社によって異なる場合があるので実際に契約してしまう前によく確認しておく必要があるでしょう。

受け取れる金額が減ってしまうのであれば免責金額はない方がよいと思うかもしれませんが、免責金額がある方が保険料は安くなります。保険料を抑えたいという場合には免責金額があるものを選択肢に入れるのもよいかもしれません。

保険金請求方法について

ペット保険の保険金の請求方法は、基本的に一度動物病院で治療費を支払った後に保険会社に保険金を請求するという形です。しかし、一部の保険会社では提携している動物病院での治療費の支払いの際に「保険証」を提示することで、保険金を差し引いた分の治療費のみを支払えばよいという窓口精算が使えます。人間が病院にかかるときに窓口で実際の3割の医療費しか支払わずに済むのと同じ感じです。通院が増えるような病気の場合は窓口精算ができると便利かもしれませんね。近くに提携動物病院があるという場合や保険金請求の手間を省きたいという場合は窓口精算ができる保険会社を検討してみるのがよいでしょう。

まとめ

ペットには、人のような健康保険制度がないため、病気やケガの治療費は全額飼い主負担となります。ペットの医療費に備えてペット保険に加入する人も増えていますが、ペット保険は通院、入院、手術の3つの診療の中でどれを補償対象とするかを選択します。手術となれば高額な医療費が予想されるため入院、手術に特化したペット保険もありますが、ペットの通院費で医療費が嵩んでしまう事も考えておかなければいけません。ペットが将来必要になるかもしれない医療費に備えて加入するペット保険ですから、家計の経済状況とも相談し補償内容を慎重に選択するとよいでしょう。

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