猫との暮らし

猫は腎臓病になりやすい…症状や治療法は?

2020年6月23日

猫を飼う上で覚悟しなければいけない病気に慢性腎臓病があります。7歳以上とシニアになると腎臓病のリスクが高まり、高齢の猫の死因の第1位ともなっています。慢性腎臓病になるとどのような症状が現れるのか、どのような治療を行うのかなどについて紹介します。

慢性腎臓病とは

慢性腎臓病とは腎臓の機能が時間をかけて徐々に低下していく病気です。腎臓は血液の老廃物をろ過して尿を作る、水分の再吸収を行う、いくつかのホルモンを分泌するなどの役割を担っています。慢性腎臓病で腎臓の機能が低下するとこうした機能が衰えていき、最終的には機能しなくなります。徐々に機能が低下していくので初期のうちはほとんど症状が現れませんが、一度悪くなってしまった腎臓を元に戻すことはできません。

なお、腎臓病には「慢性」のほかに「急性」のものもあります。急性腎臓病では腎機能が急激に低下し、嘔吐や意識の低下がみられます。早急に治療しないとそのまま死に至ることもありますが、適切な治療により腎機能が回復することもあります。急性腎臓病は腎毒性のあるユリや不凍液(エチレングリコール)を摂取した場合や尿路結石などで尿を出せなくなったことが原因でなることがあります。

どんな症状?

慢性腎臓病では以下のような症状が現れます。初期の段階ではほとんど症状が出ず、目に見えてわかる症状が現れたときには病状がかなり進行していることも珍しくありません。見てわかるものの中で早期に現れる多飲多尿が見られたら様子見をせずに早めに動物病院に連れていくようにしましょう。

  • 水をたくさん飲むようになる
  • 尿の量や回数が増える
  • 臭いの少ない薄い尿が出る
  • 食欲が低下する
  • 体重が減少する
  • 嘔吐の回数が増える
  • 活力が落ちる
  • 毛づやが悪くなる
  • 口臭が気になるようになる
  • 歯茎が白くなる

原因は何?

はっきりとした原因はわかっていません。適切な食事管理をしていても慢性腎臓病になることもあります。猫はもともと砂漠にすむ動物であったため、少ない水分で生きられるように腎臓での尿の濃縮率が高く、そのために腎臓に負担がかかりやすいと言われていますが実際に関連があるのかは不明です。

かかりやすい猫種は?

特別にかかりやすい猫種というのはなく、すべての猫種で慢性腎臓病にかかる可能性があります。どの猫種でも高齢の猫は注意が必要となります。また、ペルシャやペルシャと血縁のある猫種などでは遺伝的に多発性嚢胞腎という病気にかかりやすく、これが進行すると腎機能が低下するので、気になる場合には遺伝子検査を行うとよいでしょう。

治療法は?

一度組織が壊れた腎臓を元に戻すということはできないので、治療は症状の進行を遅らせることや嘔吐や下痢などに対する対症療法が中心となります。腎臓に負担を与えるたんぱく質やリンを減らす食事療法が重要で、そのほかに水分をとれない場合の点滴、血圧を下げるための投薬治療、貧血に対する造血ホルモンの投与、尿毒症症状に対する透析などが行われます。透析について、人間の場合は血液透析が普及していますが、動物病院ではそこまでの設備がないことも多く、腹膜透析が行われることが多いです。

猫の治療費は高額になりやすい

猫には人間のような公的医療保険がないので3割負担で済むということはなく、かかる治療費は全額飼い主負担となってしまいます。それゆえ、長期間の入院が必要となったり手術が必要になったりした場合には治療費として数万円、数十万円とかかってしまうことも考えられます。参考までに、日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査(平成27年度)」より各診療にかかる費用の中央値を紹介します。

項目 中央値
初診料 1,386円
再診料 726円
入院料(1日) 2,619円
診断書 1,983円
血液検査(スクリーニング検査) 4,625円
皮下注射 1,425円
静脈注射 1,812円
皮下輸液 1,952円
腹膜透析 6,827円
血液透析 15,000円

慢性腎臓病の治療は一度病院に行ったら終わりということはなく、何度も病院へ足を運ぶ必要があります。治療費の負担が次第に重くのしかかってくることも考えられます。

ペット保険で治療費負担を抑えよう

飼い主が全額負担する必要がある猫の治療費ですが、ペット保険に加入していれば保険の対象の治療について、一定の限度額内などの制限はありますが、費用の50%や70%といった金額が保険金として受け取れます。ペットの治療費は数万円、数十万円とかかることもあり、こうした治療費を支払うのは家計的に厳しいという場合にはペット保険の加入を検討した方がよいでしょう。

慢性腎臓病の予防はできる?

残念ながら完全に予防するということはできません。しかし、若いうちから腎臓に負担を書けないような生活を送ることが大切となります。塩分が多い食事は避け、猫に必要な栄養素がバランスよく含まれた総合栄養食を与えるようにしましょう。また、新鮮な水をいつでも飲める環境を整えてあげることも大切です。そして、壊れてしまった腎臓は元に戻せないので慢性腎臓病は早期発見が重要です。定期的な健康診断を心掛け、特にシニア期には検査の頻度を上げるなど早期発見に努めましょう。

まとめ

猫は慢性腎臓病にかかりやすいです。一度壊れてしまった腎臓は元に戻せないので、症状の進行を遅らせたり対症療法を行ったりするのが治療の中心となります。初期の段階では症状がほとんど現れず、多飲多尿などの代表的な症状が現れたときにはかなり病状が進んでいることもあります。普段から腎臓に負担をかけない生活を心掛け、早期発見のためにも定期的な健康診断は欠かさないようにしましょう。また、猫には公的医療保険はなく治療費は全額飼い主負担となってしまいます。慢性腎臓病は何度も病院に通うことになるので、治療費の負担が重くのしかかってくることも考えられます。若くて健康なうちからペット保険に加入して治療費に対する備えをしておくことも大切です。

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