猫との暮らし

愛猫の肉球で健康チェック!肉球には重要な役割がある!?

猫の肉球は形がかわいくイラストに使われることも多いですよね。触ってみた時のぷにぷにとした感触が気持ちよくて癒される人も多いと思います。猫は高いところに飛び乗るジャンプ力としなやかな着地、優れた平衡感覚が特徴的な動物です。それらの特徴には猫ならではの肉球があってこそと言えるでしょう。そんな猫の肉球で分かる健康状態と肉球の役割について紹介します。

猫の肉球で分かる健康状態

肉球の温度チェック

猫の平均体温は38~39度くらいです。肉球を触ってみて、猫の平均体温より熱かったり冷たかったり異常がないかチェックしてみましょう。

肉球が熱い
  • 猫は寝ている時は体温が高い!
    眠い時や睡眠中は体温が高くなります。そのため、愛猫が寝ている時に肉球を触ると普段より熱く感じることがあるかもしれません。しかし、普段の様子に変わりなく、ただ眠っているだけなら心配しなくてよいでしょう。
  • 風邪をひいていたり、具合が悪い時は体温が高くなる
    猫も風邪をひいたり、具合が悪い時には体温が高くなるため肉球を触って熱いと感じることがあります。食欲がない様子がみられたり、下痢をしている、うずくまって動かないなどの様子がある時には動物病院に連れていき異常を抱えていないか診察してもらいましょう。猫風邪が原因である場合には重篤化の心配もあるため早めに動物病院に受診しましょう。
  • 熱中症により体温があがっている
    室内で飼育している猫であっても夏の暑い時期では猫の夏バテ熱中症に注意が必要です。熱中症にかかると体温が高くなり肉球も熱を持つため熱くなります。猫は人と比べて汗腺が発達していないため、汗をかいて体温調節を行うことはありません。猫は体調不良があっても悟られないように隠す習性があるため夏場の暑い時期に肉球の温度が熱いようであれば夏バテや熱中症の症状が出ていないか確認しましょう。猫は水分補給で体温を下げる事もできるのできれいな冷たい水をいつでも飲めるように置いてあげましょう。ただし、熱中症は危険な病気です。暑さでぐったりしている時には早急に体を冷やし動物病院へ連れていきましょう。
肉球が冷たい
  • 猫は肉球で触れたものの温度を感じやすい!
    猫の肉球は敏感です。冷たいものの上を歩いた直後などは肉球も冷たくなっていることがあります。そのように触れたものの温度が肉球に反映して一時的に冷たくなっている場合は心配ありません。
  • 貧血が原因で肉球が冷たくなっている
    猫に貧血の症状がある時には口の中、鼻、目の粘膜、肉球が蒼白になります。白血球が減少し酸素が行き渡っていないために肉球を触ると冷たく感じることがあります。猫に貧血の症状がある時には何か他の病気を抱えている疑いがあります。食欲不振や下痢や嘔吐体重減少などの症状も同時に見られたら早めに動物病院で診察してもらいましょう。
  • 心臓病や血栓症などの病気が原因で冷たくなっている
    猫が心臓の病気を患っている時には、肉球が白っぽかったり、紫色っぽくなっていたりと血の流れがわるくなっているために肉球が普段と異なる色をしていることがあります。手足や肉球などの末端に血液が行き届いていないために冷たく感じられるでしょう。このような症状がみられるときには動物病院で早めに検査をしてもらいましょう。

肉球の状態チェック

肉球の状態をチェックしましょう。形はいつもと変わらないか、色は変わっていないか、傷やしこりなどができていないかをスキンシップを行いながら確認するとよいでしょう。猫の肉球に起こるトラブルを紹介します。

外傷性皮膚炎

猫も肉球にケガを負ってしまうことがあります。猫が肉球を頻繁に舐めていたり、歩き方がいつもと違って不自然な場合は肉球にケガを負っているために気にしているのかもしれません。肉球が外傷性皮膚炎となってしまう理由には下記のような原因が考えられるでしょう。

  • やけど
  • 切り傷・皮むけ
  • 爪が肉球に刺さる

形質細胞性足皮膚炎

肉球の色がいつもより赤色にくすんでいたり、カサカサと乾燥していたりしている時には、形質細胞性足皮膚炎(けいしつさいぼうせいあしひふえん)の可能性があります。形質細胞性足皮膚炎は、白血球の一部が増える病気で、肉球に炎症が起こりイボのようなものがあったり浮腫んだり潰瘍を起こしている状態になります。初期の頃は腫れているだけで痛みもなく無症状ですが、症状が悪化すると出血することもあるようです。

形質細胞性足皮膚炎を発症する原因は現在のところ判明していません。免疫異常やアレルギーが関係しているのではないかということも推測されていたりするようです。

指間炎

猫は自分の体を舐めてグルーミングを行うことで体をきれいに保っています。グルーミングの中で自分の足の古い爪を舐めたり噛んだりしてはがしたりします。その時に肉球回りも舐めたり噛んだりします。肉球を舐めていたり噛んだりする行動が通常のグルーミングによるものであれば問題ありませんが、肉球と肉球の間に細菌が増殖し指間炎になっている時には痒みでしきりに舐めたり噛んだりしているため、指間炎を発症している場合は注意が必要です。舐める事でさらに細菌が増殖し、悪化すると歩行に違和感があったり、ジャンプをしなくなったりと普段と明らかに様子が違う様子を見せるようになります。指間炎は、動物病院で薬を処方してもらうなど早めの対処が必要です。

悪性黒色腫(メラノーマ)

肉球にこれまではなかった黒い点やシミのようなものができていたら、それは、悪性黒色腫(メラノーマ)かもしれません。メラノーマは皮膚がんの一種で進行が速く移転が起こりやすいがんです。膨らみもなく色がついているだけのシミであれば単なる色素沈着で心配ない場合も多いのでしばらく愛猫の様子を観察しましょう。メラノーマだった場合には、かさぶたやできものができていたり、ほくろのように黒い点が凹凸になっていたりします。凹凸があっても良性のほくろであることも多いですが、このような場合には早めに動物病院を受診し対処する事が大切です。

肉球の重要な役割とは?

人も含めた動物には「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」「触覚」と5つの感覚がありますが、猫にとって肉球は触覚として多くの情報を得るために重要な場所です。猫のひげにも同じことが言えますが、肉球は猫の優れたバランス感覚など猫の特徴に大きく影響している重要な機能だったのです。

肉球の部位の紹介

  • 掌球:前足の中心部分にある一番大きい肉球
  • 指球:掌球の周りにある小さい肉球の総称
  • 手根球:前足のみにある肉球で掌球から離れた位置にある
  • 足底球:後ろ足の中心部分にある一番大きな肉球
  • 趾球:足底球の周りにある小さい肉球の総称

①足音を消す役割

家庭で飼育されている猫も狩りをして生活している野生のネコ科の動物と同じ特徴があります。ネコ科の動物は獲物を待ち伏せをして狩りを行います。狙った獲物に気付かれないように足音を消して相手に近づくことができます。クッションの役割をしている肉球の活躍でネコ科の動物は足音を立てずに気配を消して獲物に近づくことができるのです。

②衝撃を吸収する役割

ネコ科の動物(ライオン以外)は木に登って狩りを行います。木の上に登り高いところから地上の様子を把握し、待ち伏せをして獲物を探しています。家で飼われる猫も本能的に高いところが好きです。猫の肉球は高いところから降りるときの衝撃を吸収するクッションの役割があります。①の足音を消す役割と合わせ、高いところからでもきれいに着地することができます。

肉球の表面は、角質層と呼ばれる硬くなる組織の皮膚でおおわれています。肉球の奥は厚い弾力性のある組織と柔らかい脂肪でできています。触るとぷにぷにとした気持ち良い感触はそういった構造になっているからでしょう。高いところから飛び降りた時の衝撃を肉球のクッション効果で吸収しなるべく音をださないようにきれいに着地する事ができるのはこのためです。

③滑り止め効果

猫は人のように体の表面に汗腺がないため汗をかきません。しかし、唯一、汗をかく場所が肉球です。肉球にはエクリン腺と呼ばれる汗腺があり、肉球から出る汗は高い場所や狭い場所を歩くときの滑り止めの役割をしています。また、人がかく汗は体温調節の役割がありますが、猫が肉球にかく汗は体温調節の役割とは異なり、緊張していたり恐怖を感じている時にも肉球から汗が出ます。肉球から出る汗でも自分の匂いを出しているので、そういった時には自分の縄張りを主張する役割もあるのだろうと考えられています。

④物をつかむ役割

足の裏にある肉球は人間の指と同じで5つに分かれています。肉球(指球)と肉球(指球)の間を広げたり、物を挟んでエサやおもちゃを掴むことができます。掴んだエサやおもちゃを拾い上げて口に運んだりと人間の手のような役割をすることもあります。

⑤顔のお手入れをする役割

猫は自分でグルーミング(毛づくろい)を行って自分の身体をきれいに保つ動物です。グルーミングは自分で自分の体を舐めて毛づくろいを行いますが、自分の顔を自分で舐める事は難しいので顔は肉球を使って顔をこすりきれいにしています。エサを食べたり水を飲んだりと顔周りは汚れてしまうこともあるため肉球は顔のお手入れに大切な役割を担っています。

肉球の色の種類

猫の肉球の色は被毛の色と関係があります。肉球の色も猫の持つ特徴で愛猫家に好まれる部分です。黒色やあずき色の肉球を持つ猫は肉球のケガや肉球の状態の変化に気付きにくい場合もあるため、飼い主は普段のスキンシップからいち早く変化に気付いてあげられるとよいでしょう。

ピンク色の肉球

猫の中で肉球がピンク色の猫が最も多いです。メラニン色素の量が少なく肉球や被毛の色が薄いのが特徴です。

ピンク色の肉球を持つ猫は穏やかでフレンドリーな性格の猫が多く飼育しやすいタイプと考えられています。ただし、被毛の色が薄いということは目立ちやすく自然界では外敵に狙われやすいタイプでもあります。外敵に狙われやすいということから憶病で警戒心が強い性格の猫も多いです。

▼被毛のカラー
白色の猫 / 三毛猫 / 茶トラ / バイカラーの猫 など

黒色の肉球

被毛に黒の割合が多い猫はメラニン色素が濃く、黒色の肉球をしています。また、後天的に外をよく歩く猫は、肉球を覆う角質が分厚く硬くなるため肉球の色も黒くなることがあります。

黒色の肉球を持つ猫は、活発で人懐っこく人に良く甘える、穏やかでおっとりしているといった性格の特徴があります。

▼被毛のカラー
黒猫 / 黒と茶のキジトラ / サバトラ / 黒と白のバイカラーの猫 など

あずき色の肉球

あずき色の肉球を持つ猫は黒よりも薄い被毛の猫です。赤みの入り方には個体差があり猫の持つ色素の濃さによって異なります。

性格は、黒色の猫のように人懐っこくマイペースでおっとりしている猫が多いです。

▼被毛のカラー
グレーの猫 / シルバーの猫 / ブルーの猫 など

ブチ(まだら)模様の肉球

ピンクと黒、ピンクとあずきなどの二つの色が組み合わさった肉球の猫をブチ模様または、まだら模様の猫と言われています。ブチの模様の肉球を持つ猫は被毛の色も複数のカラーであることが多いです。

ブチ模様の猫は気分屋でマイペースであることが多いことから猫らしい性格と言えるかもしれません。より猫ならではの魅力を感じられるのはブチ模様の猫かもしれません。

▼被毛のカラー
白猫 / 黒猫 / 茶トラの白猫 / キジトラの白猫 / サバトラの白猫 / 三毛猫 / サビ猫 など

猫の肉球と健康状態

猫は、自分自身にケガや病気などの体調の異変を感じていてもそれを隠そうとする動物です。そのため、病気が悪化してしまい動物病院に連れて行ったときには病気が進行してしまっているといったこともあります。猫も生き物ですから、体のどの部分であってもケガを負ってしまったり、病気になってしまう可能性はあります。人間の足の裏は第二の心臓と言われたりもしますが、猫も同じように肉球で健康状態を判断する事は難しいかもしれません。しかし、肉球で分かる健康状態の変化もあります。

猫は肉球を地面につけて歩行しており、肉球からさまざまな情報を感じ取っています。猫らしいしなやかな行動は肉球から得られる情報もとても重要となっています。そのため肉球に異常があると猫の体全体に影響を及ぼしてしまうことが考えられます。肉球の異変により歩行が困難になってしまったり、ジャンプができなくなってしまったりすると他の病気にもつながってしまうかもしれません。

愛猫の健康チェックのためにも毎日のスキンシップの時に肉球にもいつもと異なった様子がないかチェックするようにしましょう。また、肉球のケガ予防の対策も行ってあげるとよいでしょう。例えば、乾燥シーズンには保湿をしてあげたり、市販の肉球クリームを活用することもよいでしょう。

猫の病気にはペット保険で備えておこう

ペットを動物病院につれていくと医療費がかかります。ペットの医療費は人にあるような健康保険制度がないため全額飼い主の自己負担になります。そのため、愛猫に少し異変を感じてもはっきりとした体調の悪化が見られないと動物病院への受診をためらってしまう飼い主もいるでしょう。しかし、猫は体調不良を隠す動物で病気が分かった時には悪化しているということも多いため飼い主が早期発見・早期治療を意識してあげることが大切です。そんな時、ペット保険の加入があれば費用の心配なく動物病院を受診できるでしょう。

ペット保険は、ペットが病気やケガで治療を受けた場合にかかった費用を限度額や一定割合の範囲で補償する保険です。一定の限度額以内であれば保険対象の治療費の100%を補償するというプランもありますが、多くのペット保険では治療の70%や50%を補償するという形になっています。さらに、ペット保険は基本補償である「通院補償」「入院補償」「手術補償」の組み合わせで選択し加入します。愛猫に病気やケガの疑いがあった時に早期に医療費を心配することなく早期に動物病院で診察に向かえるようにペット保険があると心強いでしょう。

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