犬との暮らし

犬が食べてはいけないものは?もし食べてしまったら?

2020年6月15日

人間が普段食べているものでも犬が食べると命の危険があるものもあります。チョコレートやネギ類は有名ですが、他に食べさせてはいけないものはあるのでしょうか。また、もしそうした食材を食べてしまったらどうしたらよいのでしょうか。

犬が食べてはいけないものは?

野菜類

ネギ類(タマネギ、長ネギ、ニンニク、ニラなど)

ネギ類に含まれる有機チオ硫酸化合物という物質によって赤血球が破壊され、溶血性貧血を起こします。有機チオ硫酸化合物は加熱しても分解されないので調理済みのものも食べさせてはいけません。みそ汁や肉じゃがの汁などタマネギを煮詰めた汁についても注意が必要です。重症化した場合はけいれんや呼吸困難を起こして死に至ることもあります。

銀杏

銀杏に含まれるメチルピリドキシンと呼ばれる成分によってビタミンB6の作用が阻害されて中毒症状を引き起こします。中毒症状としては下痢や嘔吐、呼吸困難、けいれん、めまいなどが現れます。銀杏は人間も大量に摂取すると中毒症状を起こします。犬がどれだけ食べたら中毒症状を起こすかは個体差がありますが、特に小型犬などは1個でも食べたら危険なことがあるので注意が必要です。

アボカド

アボカドに含まれるペルシンという成分が犬にとって有害に働くと言われています。実は犬に対してどの程度の毒性があるのか正確なことはわかっていないのですが、重篤な中毒症状を引き起こしたこともあるので避けておいた方が無難でしょう。ペルシンの毒性のほかに、種の誤飲の危険性もあります。

果物類

ぶどう・レーズン

犬がぶどうを食べた場合、食べてから数時間後に嘔吐や下痢、腹痛、乏尿(排尿量の低下)などの症状が現れ、悪い場合には急性腎不全を引き起こします。何が原因となって中毒症状を引き起こすのかはまだ解明されていませんが、命にかかわることもあるので犬にぶどうは食べさせないようにしましょう。

イチジク

イチジクに含まれるソラレンやフィシンという成分が悪影響を与えます。ソラレンを大量に摂取した場合、下痢や嘔吐を引き起こし、重篤な場合には脱水症状を起こします。フィシンはタンパク質分解酵素で、口腔内や食道の粘膜のただれや口内炎を引き起こします。また、ゴム製品へのラテックスアレルギーを持っている場合、イチジクにもアレルギーを起こしやすいです。

ナッツ類

ナッツ類は中毒を引き起こす物質が含まれていないものでも消化に悪かったり高カロリーであったりするため、食べさせない方が無難です。

マカダミアナッツ

原因となる成分はわかっていませんが、マカダミアナッツを食べると数時間後に嘔吐やけいれん、発熱、ふらつきなどを起こします。また、中毒症状のほかに、体内でうまく消化できずに腸閉塞を起こす可能性もあります。

お菓子

チョコレート

カカオに含まれるテオブロミンによって嘔吐や下痢などの中毒症状を引き起こします。大量に食べた場合には中枢神経や心臓に作用し、震えやけいれん、不整脈などを起こし、最悪の場合には死に至ることもあります。カカオに含まれる成分が原因であり、カカオ含有量が多いチョコレートほど危険性が高いです。また、ココアやチョコレートを含んだアイスクリームや焼き菓子などにも注意しましょう。

キシリトール

キシリトールは虫歯対策としてよいイメージがあるかもしれませんが、犬には大変危険です。犬がキシリトールを摂取するとインスリンが大量に放出され、低血糖症を引き起こしたり、肝不全を引き起こしたりします。血糖の低下により、意識の低下や脱力、昏睡、けいれんなどが起き、死に至ることもあります。キシリトールガムを数粒食べただけで中毒を起こすこともあるので、犬が誤って食べてしまいやすい位置にキシリトールを含む食品を置かないようにしましょう。

飲み物

アルコール

積極的に飲ませるものではないと思いますが、アルコールを摂取すると嘔吐や下痢、尿失禁などを起こします。多量に飲むと呼吸障害を起こしたり死亡したりする危険性があります。

コーヒー(カフェイン)

コーヒーなどのカフェインを含んだ飲み物を大量に飲むと、中枢神経が刺激されてめまいや震え、下痢、嘔吐などの症状が引き起こされます。人間もカフェインを大量に摂取すると中毒症状を起こしますが、人間よりも体が小さく感受性が強い犬にはより注意が必要です。

牛乳

人間でもそうですが、犬の場合も乳糖を分解できずに下痢を起こしてしまうことがあります。乳糖の分解酵素ラクターゼは成長すると少なくなってしまうので、子犬のころに飲ませて問題なかったという場合でも成犬になったら下痢を起こす可能性があります。また、人間用の牛乳はカロリーが高く、肥満につながりやすくなります。

その他

ユリ科の植物

飼い主が積極的に与えることはないと思いますが、散歩中などで目を離したすきに食べてしまわないように注意してください。ユリ科の植物を食べた場合、下痢や嘔吐、食欲不振、腎不全などを引き起こします。猫よりは危険性が少ないようですが、犬の場合でも要注意です。

生のイカやタコ、甲殻類

過剰に食べ続けるとビタミンB1欠乏症を引き起こす恐れがあります。ビタミンB1が不足するとふらつきや歩行障害、けいれんなどが起こります。また、イカは消化に悪く胃腸に負担をかけてしまうのと、寄生虫のアニサキス中毒を起こす可能性もあります。

もし食べてしまったら?

もし犬が食べてはいけないものを食べてしまったらすぐに動物病院に連絡して指示を仰ぎましょう。家庭であたふたしていても犬の命を危険にさらすだけです。いつ、何を、どれくらい食べたのかを分かる限り正確に獣医さんに伝えるようにしましょう。また、吐かせるにしても素人考えの方法では症状を悪化させてしまったり、犬の体力を無駄に消耗させてしまったりする可能性もあります。まず食べさせないことが大切ですが、食べてしまった場合は次善の策として獣医さんの指示に従い、大切な犬の命を守るようにしましょう。

まとめ

犬とともに食卓を囲むとついつい人間の食べ物をあげたくなってしまいますが、人間と犬では食べられるものが異なり、人間が普段食べるものでも犬が食べると命の危険があるものもあります。ドッグフード以外のものを犬に食べさせたいと思っても安易に与えずに、食べさせても大丈夫なものなのかよく調べてから与えるようにしましょう。また、誤飲を防ぐためにも犬の届く範囲に危険な食べ物は置かないようにしましょう。そして、万が一食べてしまったという場合には、すぐに動物病院に連絡して、いつ、何を、どれくらい食べたのか伝え、指示を仰ぐようにすることが大切です。素人考えで処置をしてより危険な状態にしてしまうということがないように注意しましょう。

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