ペット保険の請求方法は後日請求タイプと窓口精算タイプの2つがあります。このうち、窓口精算ができると後日請求する手間もなく、また、病院窓口での支払い負担も減るので利便性が高いです。どのように精算を行うのか、どのようなメリット・デメリットがあるのか紹介します。
ペット保険の窓口精算とは
ペット保険の保険金請求方法には後日請求タイプと窓口精算タイプとがあります。どのペット保険でも使えるのが後日請求で、動物病院の窓口で治療費の全額を一旦自分で支払い、その後必要書類とともに保険会社に保険金を請求します。一方、窓口精算は対応する保険会社・動物病院は限られてしまいますが、動物病院の窓口でペット保険の「保険証」を提示することで、あらかじめ保険が適用となる金額を除いた額での治療費の支払いとなります。後日保険金を請求するという手間を省くことが可能です。
例えば、治療費が10万円で補償割合が70%だという場合、後日請求タイプでは、動物病院の窓口で10万円支払い、保険会社に保険金を請求することで後日7万円を保険金として受け取れます。一方で窓口精算タイプでは、動物病院の窓口で支払うのは初めから保険金として支払われる7万円を除いた3万円で済みます。
窓口精算の流れ
窓口精算ができる保険会社・動物病院の場合にどのような流れで精算を行えばよいのか紹介します。
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1窓口で「保険証」を提示
窓口精算に対応している動物病院の窓口でペット保険の「保険証」を提示してください。「保険証」を忘れてしまったら後日請求となりますのでご注意ください。
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2保険契約の有効性の確認(病院側)
動物病院が保険会社に対して契約が有効であるか、窓口での精算が可能かを確認します。有効性が確認できない主な場合には以下のようなものがあります。
- 「保険証」の提示を忘れたとき
- 保険会社側で保険料の入金が確認できていないとき
- 保険料の払込方法が「口座振替」の場合で、補償開始から第1回保険料の払込みが確認できるまでの期間
- 同日に複数の窓口精算対応病院に通院した場合
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3治療費の支払い
会計時にペット保険による補償分を除いた金額だけの治療費を支払います。保険金の請求書類の記入や送付は不要です。
窓口精算のメリット・デメリット
窓口精算のメリット・デメリットを紹介します。手間が省けて便利そうな窓口精算ですが、デメリットとなるようなことはあるのでしょうか。
メリット
手間が省ける
窓口精算であれば、後日保険金の請求のために請求書類を書いたり保険会社に送付したりといった手間を省くことができます。書類を書けば保険金を受け取れるとわかっていたとしても手間となることはできるだけ省きたいものです。普段書きなれないであろう保険金の請求書類なのでその手間を省けるのは大きいのではないでしょうか。
窓口での支払額を減らせる
ペットには人間のような公的医療保険はないので治療費は全額飼い主の負担となり、動物病院の窓口での支払額も大きくなりがちです。後日請求の場合だと治療費が高額となった場合でも一旦自分で全額支払う必要がありますが、窓口精算の場合では保険金による補償分は除いての支払いとなるので病院窓口での支払額を減らすことができます。
診断書の発行料が不要
後日請求の場合、保険会社に保険金を請求する際に診断書の提出を求められる場合もあります。診断書の発行も無料ではなく、しかもペット保険の補償対象とはならないのでこの分だけ無駄なコストがかかってしまいます。
デメリット
対応する保険会社・動物病院が限られる
すべてのペット保険が窓口精算に対応しているわけではありません。窓口精算ができる保険会社はアニコム損保やアイペット損保などに限られますので、窓口精算ができる保険会社に絞って探した場合はペット保険を契約する際の選択肢が狭くなってしまいます。
また、対応しているペット保険に加入していても動物病院側が対応していなければ窓口精算を行うことはできません。行きつけの動物病院が対応していないという場合にはあまりメリットが感じられないでしょう。
「保険証」を忘れてはいけない
「保険証」をもっていくのを忘れてしまった場合には窓口精算を行うことはできません。窓口精算でなくても後日保険金を請求できるので大きなデメリットというわけではないのですが、病院に行く直前になって慌てて探すということがないようにしっかりと「保険証」を管理しておく必要があります。
まとめ
ペット保険の保険金請求方法には後日請求と窓口精算があります。窓口精算ができる保険会社・動物病院は限られますが、対応していた場合は保険金請求の手間が省け、病院での治療費の支払額を減らせるなど利便性が高くなっています。家の近くの動物病院が窓口精算に対応していた場合はそれを軸にしてペット保険を探してみるのもよいでしょう。