愛犬や愛猫が病気になってしまうと、動物病院での医療費は全額飼い主が支払わなければなりません。入院や手術などが必要になると医療費が高額になることもあります。今までペット保険に入っていない場合でも、ペットの病気やケガをきっかけにペット保険に加入することはできるのでしょうか。
目次
病気でもペット保険に加入できる?
ペット保険に申し込みをする時にはペットの健康状態を保険会社に知らせる必要があります。過去にかかった病気や治療中の病気等があっても加入できるかは保険会社によって異なります。加入を断られてしまう場合もあれば、条件付きで加入できる場合もあります。詳しく確認していきましょう。
ペット保険に加入できない場合
現在病気やケガを治療中の場合、ペット保険への加入を断られるケースが多いです。また、過去に特定の病気の診断を受けている、病気の疑いがある場合も加入が難しくなります。
なお、すべての病気で加入できなくなる訳ではなく、完治が難しく治療期間が長期に渡るものや再発しやすいものは難しくなるようです。病気の例を以下に紹介します。
ペット保険に加入できない病気の例
- 悪性腫瘍
- 糖尿病
- 肝硬変
- 慢性腎不全
- 心疾患
- 甲状腺疾患
- 脳・神経系疾患
- フィラリア症
- 猫免疫不全ウイルス感染症
- 猫白血病ウイルス感染症
なお、対象となる病気は保険会社によっても異なりますので、上記に挙げた疾患でも加入できる場合もあります。加入前には約款や告知書などで条件を確認しておきましょう。
条件付きで加入できる場合
保険会社によっては、現在病気やケガの治療中の場合や過去に病気にかかっていても完治した場合などは、条件付きでペット保険に加入できることがあります。「特定部位(疾病)不担保」と呼ばれ、特定の部位や疾病が補償対象外になりますがそれ以外の病気やケガは補償されます。
例えば白内障を持つ場合は、特定の部位(眼)が原因で通院や手術が必要になっても保険金は支払われませんが、眼以外が原因となる病気やケガは補償の対象となります。
持病の悪化や再発は補償対象外になるものの、それ以外の病気やケガに備えたいという方は条件付きでの加入を検討してみるといいでしょう。
加入前の病気やケガは補償される?
ペット保険は健康なペットがケガや病気で治療した医療費に備えるためのものです。ペット保険の補償が始まる前にかかった傷病は補償対象外となるため、病気やケガをしてからペット保険に入っても保険金は支払われませんので注意しましょう。
また、ペット保険によっては免責期間が設けられており、契約してから一定期間の間は病気やケガになっても補償されません。免責期間中に病気を発症し、期間終了後に受診しても治療費は自己負担となってしまいます。
病気やケガを隠すのはダメ!
ペット保険に入りづらくなるからといって、病気やケガを隠して加入するのは絶対にやめましょう。
ペット保険に加入する際には、健康状態や過去の傷病歴などを正確に告知する告知義務があります。事実と異なっていた場合には告知義務違反で保険契約が解除となることや、保険金が支払われないことがあります。ペット保険によって告知義務の内容も様々ですが一例を紹介します。
告知項目の例
- ペットの飼育目的
- 現在の健康状態
- 過去の傷病歴
- 先天性の異常について
- ワクチンの接種状況
保険会社によっては過去の診察有無の告知を求められることもあります。何か月前までの通院が対象になるのかは保険会社によっても異なりますが、動物病院の領収書などを保管しておくと答えやすくなるでしょう。
ペットがかかりやすい病気
犬や猫などは種類によってかかりやすい病気は様々です。病気やケガになってからでは、ペット保険に加入ができなかったり、加入できても条件が付いてしまったりする心配があります。既に完治していても過去の傷病歴は告知が必要なため、以下にかかりやすい病気の例を紹介します。
かかりやすい病気の例
- アレルギー性皮膚炎
- 結膜炎
- 白内障
- 緑内障
- 外耳炎
- 膀胱炎
- 歯周病
- 股関節形成不全
- 膝蓋骨脱臼(パテラ)
- 椎間板ヘルニア
加入を断られたらどうすればいい?
一度病気になったからといって全てのペット保険に加入できなくなるとは限りません。引受対象外となる病気や判断基準は保険会社によって異なります。そのため、1社に断られても他の会社なら加入できることもあります。
ペット保険を扱う会社は十社以上ありますので、もしペット保険の加入を断られてしまっても他のペット保険も検討してみましょう。保険会社や商品によって補償内容や補償割合も異なるため何社か比較してみることをおすすめします。
健康な時にペット保険を検討しよう!
ペット保険は入院や治療のリスクが高くなるほど加入が難しくなり、病気になってから申し込んでも加入できないことがあります。加入できたとしても補償開始前にかかった病気やケガは補償対象外となり、保険金が支払われないことがほとんどですので注意しましょう。
また、過去の傷病歴によっては加入にあたって条件が付くこともあります。ペット保険が必要だと感じたら、ペットが若く健康なうちに加入することを検討しましょう。