ペット保険の基礎知識

ペット保険加入で後悔しないためにおさえておきたいポイント

2020年7月27日

ペットの病気やケガなどの治療費に備える「ペット保険」は、種類も豊富にありどれを選べばいいのか悩んでしまいます。大切な家族の一員であるペットのために後悔することのないペット保険選びをするためのポイントを紹介します。ペット保険の基本や仕組みについても確認しておきましょう。

ペット保険の基本は医療補償

ペット保険の基本補償は、ペットの病気やケガの治療による通院・手術・入院でかかった医療費の補償です。人は公的な健康保険制度により医療費の自己負担が軽減されていますが、ペットはペット保険に契約していなければ動物病院での治療費用などは全額自己負担です。

よくあるペットの診療ケースでも、ペットの誤飲、骨折や歯周病の治療で手術が必要になった場合を考えると数十万円の費用が必要となる事もあります。そのような時にもペット保険の契約がなければ飼い主が全額自己負担で治療費を支払う必要があります。ペットがいつまでも健やかに安心して暮らせるようペットにとっても飼い主にとってもペット保険での高額な医療費に備えておくと安心でしょう。

しかし、ペット保険にも種類がたくさんあり、商品によって補償内容に違いがあります。契約したペットが病気になりペット保険を利用しようと思っても補償されない病気であったり免責金額があったりと思わぬトラブルが起こる可能性があります。ペット保険に加入する時には補償内容を確認し、どういった時に補償してもらえるのか理解して申し込む事が重要です。

ペット保険の医療費補償

ペット保険は、病気やケガによる理由で支払った医療費を補償します

① 通院費用の補償病気やケガなどにより獣医師の診療を受けた場合の診療費
② 入院費用の補償病気やケガなどにより入院にかかった医療費
③ 手術費用の補償病気やケガで手術をしたときにかかった医療費

後悔しないペット保険選びのポイント

ペット保険に契約していても補償が受けられなかった、などのようにペット保険加入後に後悔することがないように事前に確認しておくポイントを紹介します。

1.医療費の補償割合を理解する

ペット保険は通院・入院・手術で支払った医療費を補償してくれる保険ですが、支払った医療費に対してどれだけの補償を受けることができるのかは契約しているプランによって違います。補償割合は、かかった医療費の50%~100%とプランによってさまざまで、補償割合が高ければその分保険料も高くなります。

2.通院・入院・手術の補償内容

ペット保険は、通院・入院・手術の医療費を補償対象としていますが、ペット保険によっては、入院・手術のみ補償対象となっているプランがあります。このプランの場合は、通院の場合にかかった医療費は補償対象外ですが、入院・通院の場合に受け取れる保険金の上限が高いなど入院・通院の補償が手厚いといった特徴があります。保険会社のプランには補償の組み合わせに特徴があるものもありますので、どのような場合に補償があればよいか比較しプランを選択するようにしましょう。

3.補償限度額や免責金額を確認

ほとんどのペット保険で1回の支払限度額や回数、年間の支払総額が決められています。通院の場合、入院の場合、手術の場合とそれぞれ上限の金額や回数が異なる事もあります。当然、補償が手厚い内容を選択すれば保険料も高くなります。自己負担と保険料のバランスを考え補償のプランを選択しましょう。また、月々数百円の保険料といった手ごろなペット保険も存在しています。その場合、1回あたりの免責金額が設けられていることが多いので注意しましょう。

犬や猫で多い歯周病の治療が必要になった場合で考えると、日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査(平成27年度)」では、治療費を10,000円~12,500円で設定している動物病院が最も多くなっています。長く通院が必要な場合や、手術が必要な場合は費用が嵩んでいきます。ペット保険に加入してケガや病気に備える時には、限度額や回数、免責金額などに注意しペットが長く通院が必要になった場合、大きな手術が必要になった場合のことも考えペット保険のプラン選びや加入の選択をするようにしましょう。

1カ月の動物病院にかける費用(参考)

大型犬中型犬小型犬超小型犬
9,281円8,183円8,217円7,435円6,991円

公益社団法人日本獣医師会_家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)より

4.保険期間・待機期間・保険の継続について

ペット保険の保険期間は1年間の契約である事がほとんどです。補償開始日前の病気やケガは補償対象外となり待機期間が設けられていれば待機期間中に発症した病気は保険の対象外になっているので注意しましょう。また、ペット保険の更新でも注意が必要です。条件なしに更新できる場合や条件が付く場合、更新する度に審査が必要な場合、場合によっては慢性的な疾患にかかってしまいペット保険の補償額が限度額に達した場合など更新できないこともあります。ペット保険選びで後悔しないようにどのような条件になっているのか加入前に確認しておくことが重要です。

ペットも人間と同様、高齢になれば病気になるリスクも高くなり医療費負担も多くなります。ペット保険は加入年齢に制限が設けられていることが多く、高齢のペットが新規でペット保険に加入するのは難しくなります。ペット保険の保険の契約についてはペットが若く健康なうちに検討するようにしましょう。

5.補償対象外のケースを把握しておく

ペット保険の補償範囲で注意しなければいけない点は、ペットにかかる固定費で予防のためのワクチン接種費用やフィラリア・ノミ・ダニ駆虫薬費用、爪切りなどは補償対象外となっている点です。また、避妊・去勢にかかる費用も対象外です。治療以外の費用で爪切りや肛門絞りなどを動物病院で行う人もいますが治療費以外の費用や健康診断などの検査費用も対象外となっていることがほとんどです。

定期的に治療以外の目的(フィラリア・ノミ・ダニの予防など)で動物病院に通い支払った費用や、動物病院で行った爪切りなどのケアの費用をペット保険で備えたいと考えている人は、ペット保険では補償とならない事を覚えておきましょう。ペット保険に加入する時には、補償となる医療費について勘違いがないように保険金が支払われない主な場合を確認しておきましょう。

高齢ペットは加入できない!?

ペット保険は、新規加入する際に年齢制限がある場合が多いです。ペットが高齢(犬猫は8歳程度~)の場合は申し込みが難しい保険会社もありますので早めに検討することをお勧めします。中には、ペットの保険があるという事を知らなかったという人もいるかもしれません。近頃ではペットショップや動物病院などでも紹介されています。ペット保険の案内があれば注目してみるとよいでしょう。

ペットが高齢になり動物病院に通う事が多くなってからペット保険に契約しておけばよかったと後悔する事が多くあるようです。高齢になるとペットも人間と同様にさまざまな病気になるリスクも高くなります。ペット保険の備えがあれば医療費の心配が和らぎ幅広く治療を行ってあげられる可能性があります。ペットを飼い始めた時やペット保険を知った時に我が家の大切なペットのためにペット保険が必要かどうか確認してみるとよいでしょう。

ペット保険の賠償責任補償特約は必要?

ペットを飼っていて心配なことは、ペットの病気やケガによる治療費だけではありません。飼っているペットが犬であれば散歩中に他人に噛みついてしまったり、猫であればひっかいてしまったりして他人を傷つけてしまうリスクがあります。しつけをしっかり行っていても他人を傷つけてしまうような事故が起こってしまう場合があります。そのようなリスクに備えておくためにペット保険に賠償責任特約が付帯されている場合があります。

万が一、我が家のペットが他人に損害を与えてしまった場合は、飼い主の責任です。ペットが損害を与えてしまった相手から損害賠償を請求された場合に備えて、ペット保険の賠償責任補償に加入することも検討しておきましょう。

ただし、他人を傷つけてしまった時に備える保険には自動車保険や火災保険などの特約で契約できる個人賠償責任保険でカバーできている可能性があります。個人賠償責任保険は日常生活において他人にケガをさせてしまったり他人のものを壊してしまったりして損害賠償責任を負った場合に補償が受けられる保険のため、新たにペット保険の賠償責任補償に契約する必要はありません。

個人賠償責任保険の契約がなく、ペットが他人を傷つけてしまった時の賠償責任請求に備える場合には、ペット保険のペット賠償責任特約に契約するとよいでしょう。しかし、ペット保険の賠償責任補償は個人賠償責任保険と違い、飼っているペットが他人を傷つけてしまったり他人の物を壊してしまった時のみに補償される特約となりますので注意しましょう。

ペット保険は比較して選ぼう

我が家のペットがケガや病気で頻繁に通院が必要になった場合や、入院や手術で高額な医療費が必要となった場合にペット保険の加入があると高額な医療費が軽減できるため治療の選択肢も増え飼い主として後悔することなくペットの治療法を選んであげられる可能性が広がります。しかし、ペット保険に加入してもペット保険を使う事がなく保険料の無駄になってしまった、というような場合もあります。ペット保険に入っていなくて高額な医療費が必要となってしまいペット保険に入っておけばよかった、と後悔する人もいます。どちらにしても飼い主が大切な家族のためにペットの健康を考えて決める事が重要です。

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