猫との暮らし

【猫の肛門トラブル】お手入れはどうしたらいい? 

犬を飼っている人は、愛犬の肛門腺(嚢)炎の予防のために定期的に肛門絞りのケアを行っているという飼い主は多いと思います。犬は肛門腺炎を発症しやすいと言われていますが、猫でも稀に肛門腺炎を発症してしまうことがあります。猫の肛門トラブルとして予防したい猫の肛門腺(嚢)炎はどういった病気なのでしょう。予防法やケアの仕方について紹介します。

猫の肛門腺(嚢)炎とは?

肛門腺とは?

イタチやスカンクなどは危険を感じると身を守るためにお尻からとても臭い分泌物を噴射するということは広く知られていますよね。それは、肛門の左右にある袋状をした肛門腺(嚢)に溜めた強烈な臭いのする分泌液「肛門腺(嚢)液」を噴射しているからです。実は、この肛門腺を持っている動物はイタチやスカンクだけではなく犬や猫といった動物にもあります。動物はそれぞれ自分の臭いで個体を識別しているとされています。猫や犬がお尻の臭いをかぎ合う行動は、肛門腺の臭いで相手の情報を読み取っており、猫や犬同士のあいさつともいわれます。猫や犬は、分泌物を噴射するといったことはありませんが、肛門腺を擦り付けて自分の臭いを残すマーキングを行ったりします。イタチやスカンクのように分泌液を噴射するといったことはあまりなく、通常、肛門腺の分泌物は、排便時に一緒に排出されていくもので特に問題となることはありません。稀に驚いたときや緊張した時に肛門腺液が飛び出してしまうことはあるようでが、排便と一緒に自然に排泄されることが正常で、イタチやスカンクのように噴射させるほど溜めることはありません。

肛門腺炎とは?

肛門腺(嚢)炎は、肛門腺(嚢)が何らかの原因で閉塞してしまい、分泌物が溜ってしまうことで細菌感染が生じ炎症を起こしてしまう病気です。溜まった分泌物は、長く放置しておくと皮膚を破って破裂してしまいます。肛門腺炎の主な原因は、肛門腺液が溜まってしまったことによる細菌感染です。肛門腺炎は、猫と犬とでは犬の方がなりやすいですが、猫でも肛門腺炎を発症してしまうことがあるのです。

肛門腺炎の症状

肛門腺は肛門を時計に例えると4時と8時の方向にあります。肛門腺が炎症していると、肛門腺の部分が赤くなって腫れていたり、肛門から血が混じった分泌物が出ていたり、ドロドロした膿のようなものが出てきたりします。初期では、外見では分かりづらいですが、排便時に痛がったり、お尻を触られるのを嫌がったりすることもあります。肛門からキツイ臭いが出ていたり、肛門を気にして舐めたり、地面にお尻をこすりつけたり、頻繁にお尻を気にするようなしぐさが目立つようになります。

  • 肛門腺の部分が赤くはれている
  • 排便時に痛がる
  • お尻を触られるのを嫌がる
  • 肛門をしきりに舐める
  • 地面にお尻をこすりつける
  • 肛門から悪臭がしている
  • 肛門から膿が出ている

肛門腺破裂の症状

肛門腺(嚢)炎の状態が悪化すると肛門腺(嚢)が破裂してしまいます。肛門腺破裂の状態となると肛門の横に結構大きな穴が空いた状態になります。空いた穴から灰白色や茶色をした液体、血が混じった膿が出ていることが確認できたり、お尻の周りの毛が膿で湿った状態になっていたりします。

肛門腺炎になりやすい猫

肛門腺(嚢)液は、通常、うんちと一緒に自然に排泄されるものですが、水分不足で便秘がちな猫や運動不足の猫、筋力の低下した老猫や子猫、普段から自分であまりグルーミングをしない猫などが分泌液をうまく排出できずに分泌液が溜まりやすいです。また、下痢が続いていたりする時にも注意が必要です。下痢が続いている場合は肛門腺炎の心配もありますが、何らかの異常を抱えている可能性もあるため早めに動物病院で診察を受けるようにしましょう。

【肛門腺(嚢)炎になりやすい猫】

  • 水分不足の猫
  • 運動不足の猫
  • 筋力の低下した老猫
  • 子猫
  • グルーミングをあまりしない
  • 下痢が続いている

肛門腺(嚢)炎・肛門腺(嚢)破裂の治療

肛門腺(嚢)炎が軽度の場合は、肛門腺の分泌物を絞って溜まった分泌物を出しきる処置が行われます。肛門腺(嚢)が詰まっている場合は、カテーテルを入れて生理食塩水を注入し洗浄が行われることもあります。患部を消毒し抗生物質の投与が行われます。上手く排便ができていない場合は、食事を特別療養食などに置き換えて便量を増やすなどの処置が行われることもあります。炎症がひどく化膿が起こっているような場合には、化膿止めの薬(外用薬・内用薬)の処方も必要になります。

肛門腺が破裂してしまっている場合は、消毒や外科的な縫合手術が必要になります。何度も肛門腺炎を発症してしまうような猫には、手術で肛門腺を切除してしまうこともあります。

肛門腺摘出手術が行われる場合

肛門腺(嚢)は、手術で取り除いてしまっても命に係わることはなく、寿命が短くなるといったようなこともありません。肛門腺(嚢)炎は、慢性化してしまうこともあり、愛猫が辛い思いをしているようであれば、手術で切除してしまうといった選択もあります。愛猫の肛門のトラブルで悩んでいるという飼い主の方は獣医師と相談してみるとよいでしょう。

  • 肛門腺炎や肛門腺破裂を繰り返している
  • 肛門腺が獣医師でも絞りづらい
  • 肛門腺に別のしこりやできものがある

肛門腺炎の予防

定期的な肛門絞りのケアで予防できます

猫は犬ほど肛門腺(嚢)炎になりにくく、基本的に、毎日の排便と一緒に肛門液は自然に排出されるためケアの必要はありませんが、分泌物が溜りやすい猫は人が定期的に絞ってあげる事で肛門腺炎を予防することができます。肛門を時計に例えて4時と8時の方向にある肛門腺を指で押さえて下から上に押し上げるように揉むと分泌液を外に出すことができます。

しかし、猫の肛門腺は犬に比べて絞りにくいため、難しい場合は動物病院やトリミングサロンなどでプロにお願いしましょう。

愛猫の病気にはペット保険で備えよう

猫の病気で動物病院に支払う医療費は全額飼い主の自己負担になります。愛猫の肛門腺トラブルで肛門腺(嚢)炎・肛門腺(嚢)破裂などを発症してしまってもペット保険の加入があれば動物病院でかかった治療費の負担を軽減する事ができます。

ペット保険は、ペットが病気やケガで治療を受けた場合にかかった費用を限度額や一定割合の範囲で補償する保険です。一定の限度額以内であれば保険対象の治療費の100%を補償するというプランもありますが、多くのペット保険では治療の70%や50%を補償するという形になっています。さらに、ペット保険は基本補償である「通院補償」「入院補償」「手術補償」の組み合わせで選択し加入します。

猫は肛門腺炎や肛門腺破裂などの肛門トラブルが少ない動物だと言われていますが、自分でうまく肛門液を排泄できずに病気を発症してしまう猫もいます。肛門液がたまりやすい猫は、飼い主が定期的に肛門絞りのケアを行ってあげましょう。難しい場合は、動物病院やトリミングサロンなどのプロに頼みましょう。病気の予防のためのケア費用などはペット保険の補償対象となりますが、愛猫の病気予防のためにケアは大切なことです。加えて、万が一、病気を発症してしまった場合には動物病院での治療や手術が必要になることもあります。ペット保険での備えがあると負担する医療費がペット保険で軽減できるためペット保険の備えがあるため安心です。肛門トラブルだけでなく猫も生き物ですから予期せぬケガをしてしまったり、病気を発症してしまうこともあります。そのような時の治療費には備えられているか、ペット保険で備えておく必要がないか、病気を発症する前に加入の必要性について考えておきましょう。

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