猫との暮らし

【猫】室内飼育でも注意が必要!猫のノミ対策が必要な理由

犬と違って猫は散歩の必要がないため完全飼育の猫だからとノミやダニ対策の対策を行っていない飼い主は多いかもしれません。「ノミ」は外を散歩する犬や猫に寄生しているイメージがありますが、室内飼いの猫から見つかることもあります。完全室内飼いの猫であってもノミの対策を行った方がいい理由について解説します。

猫に寄生する「猫ノミ」とは?

「ノミ」は人にも寄生していることがありますが、主に犬や猫といった動物に寄生します。外を散歩する犬や外猫に寄生してしまう印象があり、特に犬を飼育している飼い主はノミダニの対策を行っている人は多いでしょう。

実際には、犬猫に寄生するノミは犬に寄生している場合は「犬ノミ」、猫に寄生するノミを「猫ノミ」といいます。形状は、かなり似ていますが、若干頭の部分が異なるなど違いがあります。

猫ノミは、体調が1.5㎜~3.5㎜ほどの害虫です。主に猫の体表に寄生し吸血します。ノミの予防は外を散歩する犬や外を行き来する猫に行う印象がありますが、「ノミ」の被害は、猫に寄生する猫ノミの割合の方が高く完全室内飼育の家猫に寄生している場合もあります。

家猫なのに、なぜ「猫ノミ」が・・・?

家庭の中だけで飼育されている猫であっても愛猫に猫ノミが寄生してしまう場合があります。ノミは人や犬猫などの動物の体温や呼吸で排出する二酸化炭素に反応して飛んできます。ノミのジャンプ力は脅威的で自分の体調の何十~何百倍のジャンプ力を持ち移動ができると言われます。そのため、自宅の窓から侵入してきたり、人の外出時などに衣服や靴などにくっついて室内に侵入してくるのです。猫と一緒に犬を飼育している場合、散歩から帰った犬がノミを持ち帰ってきてしまうといったこともあります。

ノミは、1匹でも400~1000個ほどの大量の卵を産むと言われている繁殖力が強い害虫です。自宅に侵入した猫ノミは愛猫の体表に寄生すると愛猫から吸血して大量の卵を産みノミが繁殖していってしまうのです。

猫に寄生する「猫ノミ」は人にも影響を与える?

猫に寄生するノミは、人に寄生することはありませんが、愛猫と触れ合った際に愛猫に寄生するノミが飼い主に付着して吸血(ノミ刺咬症)してしまうことはあります。人が猫に寄生するノミに吸血されてしまうと激しいかゆみを発症し、水ぶくれができてしまったり完治に数日かかることがあります。

猫ひっかき病

バルトネラ菌を持ったノミに吸血されると犬猫はバルトネラ菌に感染します。犬猫は、バルトネラ菌に感染しても何の症状も現れず無症状のため治療対象とはなりません。しかし、人がバルトネラ菌を保有している犬猫に噛まれたり引っかかれたりすると丘疹や水泡ができ、疼痛を伴ったリンパ節の腫脹などがみられる動物から人に感染する動物由来感染症の猫ひっかき病になる心配があります。

猫ひっかき病の多くは自然治癒または抗菌薬の服用で治癒しますが、免疫不全の人に感染した場合、重篤な状態になってしまうことがあります。

「猫ノミ」が原因となる病気

猫が猫ノミに吸血される(刺される)とかゆみを引き起こし小丘疹(ブツブツ)ができるため、猫は患部を掻くようになります。強いかゆみに悩まされることもあり、たくさん吸血されると掻く期間もながくなり炎症を起こすようになります。命にかかわる病気を引き起こすこともあるため注意しましょう。

化膿性皮膚炎

猫ノミに吸血(刺される)されたことによるかゆみで皮膚をなめて必要以上の毛づくろいを行っていたり、皮膚を掻くことで皮膚に常在するブドウ球菌が異常繁殖することが原因で起こる皮膚病です。

アレルギー性皮膚炎

猫ノミに吸血されると、猫のアレルギー性皮膚炎の原因になります。通常、猫ノミに刺されるとかゆみや皮膚にブツブツができる程度で治癒していきます。しかし、猫が猫ノミにアレルギー反応を示すようになると強いかゆみを伴い刺されると腰背部に広範囲に生じる丘疹としてみられる皮膚病変の「粟粒性皮膚炎(ぞくりゅうせいひふえん)」の症状が出ます。

粟粒性皮膚炎は、強いかゆみを伴うため、かゆみから強く掻くことでおこる自己損傷性脱毛や好酸球性局面(ちいさなブツブツが集まり扁平に盛り上がった状態)、無痛性潰瘍などの状態となり猫が舐めることで悪化の心配があります。また、大きな病変に繋がってしまう心配もあります。

猫ヘモプラズマ感染症

猫ヘモプラズマ感染症は、酸素を運ぶ役割を果たしている赤血球にヘモプラズマという細菌が寄生する病気です。赤血球にヘモプラズマが寄生すると赤血球が破壊され溶血性貧血の状態となり貧血を起こすようになります。ヘモプラズマはダニが媒介して猫に感染すると言われています。猫ヘモプラズマ感染症を発症すると貧血や発熱を引き起こし、元気がなくなりぐったりとした様子で動きたがらなくなります。また、貧血が進むと脾臓が腫れてしまうこともあります。症状がない場合もありますが、重篤化してしまうこともあるため注意が必要です。

瓜実条虫症

ノミは条虫の運び屋ともいわれます。猫ノミは、瓜実条虫(サナダ虫)の幼虫を体内に持っていることがあります。そのノミを猫がグルーミングのタイミングなどで飲み込んでしまうと瓜実条虫が猫の体内で成虫となり、下痢や嘔吐、腸炎を引き起こします。

人にとっても同様の心配があります。瓜実条虫(サナダ虫)の幼虫を体内に持っている猫ダニを人が潰すなどしたタイミングで卵が体内には入ってしまうなどがあった場合に下痢などの症状を起こします。

その他の病害

ノミに刺されるとかゆみが発生します。猫が刺された箇所を掻くことでさまざまな障害が起こる可能性が考えられるためノミの予防は家猫であってもしっかり行ってあげることが望ましいでしょう。

  • ノミの大量寄生・吸血による貧血
  • ノミの吸血によるかゆみやストレス
  • 毛づやの悪化・脱毛

愛猫に猫ノミの寄生を見つけたら?

ノミは潰さない!

猫ノミを見つけても潰してはいけません。潰してしまうと卵が飛び散ってしまう可能性があります。卵をまき散らしてしまうことになるため、ノミを見つけたら粘着テープにくっつけて処分するか、成虫の猫ノミは水に弱いため中性洗剤を溶かした水につけて溺死させて駆除しましょう。

愛猫にノミの寄生を見つけたら病院へ

愛猫に猫ノミの寄生をみつけたら取り除けるようであれば、適切な方法で駆除してあげましょう。見える範囲の猫ノミを取り除き、ノミ取りシャンプーなどで体をきれいに洗ってあげることで取り除くことが可能です。ただし、既に刺されているなどの心配もあるため確実に猫ノミの駆除を行うために動物病院を受診し状態を確認してもらい薬などの処方を受けるようにしましょう。

愛猫を「猫ノミ」から守る!

猫ノミは気温13度以上あれば繁殖が可能なため定期的なノミ対策を行ってあげる必要があります。

定期的な「ノミ」予防をしてあげよう

ノミのような害虫の予防薬としてノミ・ダニの駆除薬を使いましょう。動物病院で処方を受ける事ができます。猫ノミの繁殖可能な気温を考えると年間を通しての予防対策を念頭に置いてもよいですが、動物病院の獣医師に従って使うとよいでしょう。動物病院で処方されるノミ・ダニの駆除薬が今のところノミ・ダニ予防薬として一番の対策です。

ノミ・ダニの駆除薬は、ノミやダニが体に寄生しても吸血前に駆除する役割を果たしてくれます。

【駆除薬の種類】

  • チュアブル(錠剤)タイプ
    おやつのようなおいしいにおいのついた食べる薬です。
  • スポットタイプ
    皮膚に垂らすタイプの薬です。
  • スプレータイプ
    体に噴射するタイプの薬です。

また、病院で処方を受けられる駆除薬だけでなく、市販されているペット用のノミやダニ予防のグッズも多数販売されています。それらも活用し愛猫をノミなどの害虫から守ってあげましょう。

その他の対策

ノミやダニは人にとっても厄介な害虫です。ノミの対策はペットへの寄生の予防目的だけでなく、人にも影響を与えるためこまめなノミ対策を習慣にするとよいでしょう。

  • 帰宅したら上着を玄関で脱ぎ、猫と触れ合う前に清潔な服装に着替える
  • 玄関などの感染しやすい場所は猫の立ち入り禁止対策をとる
  • こまめな掃除で室内を清潔に保つ

ペットの病気にはペット保険で備えよう

愛猫がノミなどの害虫に悩まされることがないように予防できる対策を行ってあげたいですよね。家猫であってもノミに刺される心配はあります。愛猫をノミから予防できる薬などは動物病院で処方されています。ノミに刺されたことが原因で治療が必要となる病気になってしまうこともあります。安易に考えずにしっかり予防を行ってあげましょう。

ペットは家族の一員ですが、人のような健康保険制度はありません。そのため飼い主がペットの健康維持のためのケアや病気やケガをした時の医療ケアについての責任があります。ワクチン接種代などの予防費用やワクチン接種などを行う事により予防できる病気にかかってしまった時の医療費はペット保険で補償してもらう事はできませんが、ノミに刺されたことが原因で起こった病気で動物病院の通院が必要になったときの医療費はペット保険で補償を受ける事ができます。それだけではなく、猫が病気やケガで長期間の通院が必要になったり入院や手術が必要になったりすると、治療費として数万円、数十万円とかかってしまうこともあります。十分な収入・貯蓄があるので問題なく払えるという場合はよいのですが、そうでないのであればペット保険で備える方法も検討しておくとよいでしょう。

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