犬との暮らし

愛犬が骨折!応急措置はどうする?治療法や治療費は?

家庭の中で飼育している犬でもフローリングが滑りやすかったりするとベッドやソファーから飛び降りた瞬間に骨折してしまったり、部屋の中で滑って骨折してしまうようなことがあります。自転車のカゴに犬を載せて散歩している飼い主を見かけることがありますが、カゴから飛び降りた瞬間に骨折してしまったり高いところからジャンプして降りた瞬間に骨折というケースもあります。愛犬が「骨折してしまったかもしれない」というときの応急処置や動物病院での治療法や治療費について紹介します。

犬の骨折

犬は高いところから落下したタイミングで骨折することが多いです。また、飼い主が間違って犬の足を踏んでしまったりといった事故で骨折してしまうこともあるようです。高いところから飛び降りたときに起きる骨折が多く、高いところからの落下は前足から着地することが多いため犬の骨折は前足に起こりやすいです。

骨折は、骨が折れてしまった状態をいいますが、骨にヒビが入った場合や骨の一部が欠けた場合、骨の一部が陥没しているような場合も「骨折」といいます。骨折をしても骨自体には痛みを感じる神経がありませんが、骨の周りを覆う骨膜に痛みを感じるセンサーがあり痛みで動かなくなったりします。骨折による痛みで痛めたあしを地面につかないように歩いていたり、骨折している場所が腫れあがっていたり、痛みで抱っこを嫌がったりといった異変が見られたら、早急に動物病院を受診しましょう。

稀に骨には神経が通っていないため骨折の程度や場所によっては痛みを感じないケースもあり、愛犬が骨折をしていても飼い主がすぐには気づけないこともあるようですが、愛犬の細かな変化から異変を察知し早急に対処してあげることが大切です。

骨折したかも!?犬の骨折サイン

愛犬がいつもと違う状態であれば、早急に動物病院を受診しましょう。

  • 「キャン!」と大きな声を上げてうずくまった
  • うずくまっていて動かない
  • 片足を上げて歩いている
  • あしが腫れている

骨折しやすいシーン

犬は動物の中でも骨折をしやすい動物といわれています。骨折予防のためにも飼育方法や愛犬の生活環境を見直してみましょう。

  • フローリングで足を滑らせる
  • 高いところから飛び降りて(落下して)骨折
  • 人間にあしを踏まれて骨折
  • ケージやドアにあしが挟まって骨折
  • 屋外での事故 など

交通事故による骨折

屋外で車にひかれてしまった、自転車とぶつかったなどの交通事故では骨折の他に大きなケガを伴う心配があるため外出時には飼い主が十分注意しなければいけません。交通事故では、あしの骨折に限らず強い衝撃で首や頭、胸や腰、骨盤などの部分が骨折してしまうこともあります。骨折した箇所が原因で体の麻痺や排便排尿障害を伴ってしまうこともあります。交通事故のような大きな事故では、事故による損傷、骨折した骨が内臓に突き刺さってしまい命を落としてしまうといったようなこともあります。散歩中の事故などには十分注意しましょう。

子犬の骨折

成長段階途中で骨が未発達の子犬も骨折してしまうことがあります。活発で遊び盛りの子犬は運動量も多いため滑りやすいフローリングや高いところからの落下などでの骨折リスクが高いです。好奇心旺盛で狭いところに挟まり骨折してしまうこともあるため子犬の飼育環境には安全面の注意が大切です。

高齢犬の骨折

犬も高齢になると体力が低下していきます。高齢による骨密度の低下で骨が折れやすくなっていたり咳をした瞬間に肋骨が疲労骨折してしまうようなこともあります。当然、骨密度が低下しているとこれまで平気だったようなジャンプでも落下時の衝撃で骨が折れてしまったりします。高齢犬にあった骨を丈夫にするカルシュウムが多く栄養バランスのとれた健康的な食事を与えてあげましょう。シニアになると年に2回程度の定期的な健康診断が理想です。健康診断で獣医師に骨の状態についても相談してみるようにしましょう。

骨折予防対策

  • フローリング対策
  • 抱っこの仕方に注意する
  • ベッドやソファなどの段差対策
  • ケージやドアなどの対策
  • 屋外での危険から守れるように「マテ」などの躾をしっかり行う
  • 健康的な食事で骨を丈夫に!

骨折しやすい犬種

犬は犬種問わず骨折のリスクはありますが、小型犬や細長いあしが特徴の犬は骨折しやすいと考えられます。骨折しやすいと言われている犬種は特にフローリング対策や高いところからの落下など家庭内での事故防止に配慮した生活環境を整えてあげましょう。

  • アイリッシュ・セター
  • イタリアン・グレー・ハウンド
  • サルーキ
  • シー・ズー
  • チワワ
  • トイ・プードル
  • パピヨン
  • ボルゾイ
  • ポメラニアン
  • マルチーズ
  • ミニチュア・ダックスフンド
  • ミニチュア・ピンシャー
  • ヨークシャー・テリア など

骨折した時の応急措置と治療

愛犬に骨折の疑いがあるときには、すぐに動物病院を受診しましょう。動物病院を受診せず自然治癒に任せてしまうと骨が曲がってくっついてしまったり、骨が変形してくっついてしまったことで動きに不具合が生じたり、治癒後の生活に支障が出てしまうことがあります。骨が変形してくっついたために別の支障が生じ痛みや腫れに悩まされる心配もあります。自然治癒後の治療は骨折直後の治療より困難で完治が難しく治療に時間がかかることも多いです。骨折の疑いがあれば動物病院を受診しましょう。

応急措置について

あしを骨折している場合は、骨折した部分を動かさないようにして、折れている箇所に添え木をします。割りばしや堅い段ボールなどを骨折部にあて、包帯やハンカチで固定します。可能であれば氷を入れた袋(氷のう)や保冷剤などで患部を冷やして動物病院へ行きましょう。

動物病院での治療について

動物病院では、一般的にレントゲンの検査を行って骨折を確認します。レントゲン検査で骨折の正確な場所や程度を判別することができます。骨折の治療にはギブスを使用して固定し骨を正常な状態にくっつくようにする治療を行います。ギブスは外から固定するケースと骨にピンを入れたり、プレートやボトルで止めるなど手術が必要な外科治療を行う場合があります。

外部固定

人と同じように骨折部を外部からギブスで固定する方法です。犬の骨折にヒビが入っている、骨折部分のズレがあまりなく治療期間中は安静にすごせる犬の場合に選択されることが多いです。外部固定のため、ギブスを自分でとってしまったり、活発に動いてしまう犬はきれいに骨がくっつかないこともあり、犬の骨折は内部固定の手術を選択されることも多いです。

内部固定

固定具(インプラント)を用いて治療する方法です。インプラントは外科手術を行い骨を固定します。インプラントは体内に留まっていても害のない素材でできていますが、外科手術になるため犬の健康状態、体重、年齢など考慮し獣医師と相談して決めます。インプラントを使用する場合は、骨がくっついた後、再び手術で取り除く必要があります。手術後のリハビリなども考慮し手術の必要性をきめます。

【インプラントの種類】

  • プレート
  • スクリュー
  • ピン
  • ワイヤー など

治療費について

骨折で動物病院を受診した場合の治療費は治療方針によって大きく異なります。ギブスで外部固定を行う場合はレントゲン代や薬代、長期間の通院に数万円の治療費が毎回必要になることが予想されますし、入院・手術となれば入院・手術で一度に数十万円の治療費が必要になると考えておきましょう。

【骨折の医療費(例)】

項目治療費
内科治療ギブス固定8,500円~30,000円
レントゲン(X線)10,000円
外科治療全身麻酔15,000円~30,000円
プレート固定法180,000円~250,000円
ビンディング法150,000円~200,000円
ワイヤー法100,000円~130,000円

※この他にも検査費用や入院費、注射代や薬代などが必要になります。

犬は、骨折していると痛みを感じているうちは痛みから大人しくしているものですが、ある程度痛みがなくなると完治していなくても「骨がおれているため安静にしていなければいけない」ということが分からず活発に活動してしまったりするため、犬の骨折は治りにくいケガでもあります。ギブスによる外部固定での治療は犬自身でなめたり噛んだりして、ギブスを外してしまったり何回もギブスを交換することになったり、そのような場合、ギブス代もかかります。犬の骨折の内科治療は骨がきれいにくっつくまで安静にしているということが難しいということが多く、外科手術を選択されることが多いです。そのため、犬の骨折は比較的多いケガですが、治療費が高額になることが多いです。

骨折はペット保険の対象?

一般的に犬の骨折による治療費はペット保険で補償を受けることができます。ペットの医療費は公的な補償がないため飼い主の全額自己負担となりますが、ペット保険の加入があれば高額な治療費となってしまうかもしれない愛犬の骨折による治療費に備えられるでしょう。

ペット保険は、ペットが病気やケガで治療を受けた場合にかかった費用を限度額や一定割合の範囲で補償する保険です。一定の限度額以内であれば保険対象の治療費の100%を補償するというプランもありますが、多くのペット保険では治療の70%や50%を補償するという形になっています。さらに、ペット保険は基本補償である「通院補償」「入院補償」「手術補償」の組み合わせで選択し加入します。例えば、補償割合が70%で入院・手術の補償が受けられるペット保険に加入していた場合、愛犬が骨折で手術を受け7日間入院した治療費が30万円だったとすると、7割の21万円はペット保険が負担し自己負担額は9万円になります。通院も補償してくれるプランに加入していれば通院で必要になる治療費や薬代も補償を受けることができます。

まとめ

犬はあしの骨が折れていることで痛みを感じていても「痛い」と言葉で伝えることができないため、飼い主が早急に愛犬の異変に気付いてあげることが大切です。愛犬の骨折は動物病院で適切な治療を受け、きれいに骨が元通りの状態に戻るように治療することが大切です。犬は骨折しやすい動物です。しかし、骨折による治療費は高額になる場合が多いということを知っておきましょう。ペット保険の備えがあれば、急な骨折で高額な医療費で困ってしまうという心配も軽減されるでしょう。犬のケガや病気に備えてペット保険の加入について検討しておきましょう。

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