梅雨に入り雨の日が増えると愛犬とのお散歩に行くべきか悩みますよね。犬の散歩はストレス解消や運動、飼い主や他の犬とのコミュニケーションをとるなど、犬にとって大切なものでもあります。犬は散歩が大好きな動物ですが、雨の日に行く時の注意点や雨対策を紹介します。
雨の日に散歩した方がいい?
天気予報や雨雲レーダー等を活用してできるだけ雨が少ない時間帯に散歩に行ければよいのですが、天候によっては雨が収まらないこともあります。雨で濡れるのを嫌がる犬もいれば、外でなければトイレをしない犬もいます。散歩は犬にとっても大事で、ストレス解消や運動のためにも1日2回おこなうことが理想的ではあります。しかし、愛犬の種類や性格、排泄習慣にもよりますので、嫌がる場合には無理強いをせず愛犬の気持ちを尊重することが大事です。
小型犬の場合
チワワやミニチュアダックスフンドなどの小型犬は雨で身体を冷やすと体調を崩すことがあります。また、地面と体の距離が近いため水や泥が跳ねて体が汚れやすく、散歩に行くのを悩む飼い主も多いのではないでしょうか。体が小さい小型犬は他の犬ほど運動が必要ではないこともあるため、雨の日でも無理に散歩に行かずに室内で遊んで体を動かすのもよいでしょう。
また、狩猟犬として活躍していたトイ・プードルはパワフルで走ったり遊ぶことが大好きだったりします。小型犬でも活発で運動量が多い犬であれば雨の日でも散歩は必要になってきます。
中型犬や大型犬の場合
必要な運動量が多い中型犬や大型犬は、家の中で過ごす時間が多く散歩に行けなくなるとストレスが溜まってしまうこともあります。運動不足によってストレスが溜まると落ち着きがなくなったり、無駄吠えや攻撃的になったりするなどの問題行動が増えることがあります。また肥満につながりやすいため、肥満が原因の病気を予防するためにも雨の日も散歩に行ったほうがよいでしょう。ただし、犬が嫌がる場合や天候によっては無理をせず、家の中で遊びながらスキンシップを取ってあげましょう。
外で排泄する犬の場合
中には家ではトイレをせず、外でのみトイレをする犬もいます。散歩に行けないと排泄を我慢してしまい膀胱炎や尿石症を引き起こすこともあるため、雨の日でも散歩をしてトイレをさせる必要があります。しかし、大雨や台風など悪天候の時にも犬を外へ排泄に連れて行かなければいけなくなるため大変です。犬が高齢になった時や病気やケガで介護が必要になった時への備えとしても、室内でトイレができるようにトイレトレーニングを進めていくと犬にとっても負担が少なくなります。
雨の日の散歩の注意点は?
散歩コースや時間を変える
いつもの散歩コースだと水たまりができやすかったり、雨除けになる物がない場合はコースを変更しましょう。高架下や室内のドッグランなどの濡れにくい場所があれば活用するのもおすすめです。また、体が長時間濡れてしまうと体温が低下することもあるので、いつもより散歩の時間は短めにした方がよいでしょう。
水たまりを避ける
道の途中に水たまりがあると入りたがる犬も中にはいるかもしれません。水たまりの中には動物の糞尿が混ざっている可能性もあり、水たまりで遊んだり舐めたりすると感染症のリスクがあります。水たまりで遊ぶ姿はかわいらしいですが、病気のリスクを考えると水たまりのできやすい道を避けるようにしましょう。
肉球が傷みやすくなる
水に濡れると犬の肉球がふやけて柔らかくなります。鋭利な物を踏むとケガをする恐れもあるため、雨の日は特に注意しましょう。
見通しの悪い道や濡れた地面に注意
雨の日は視界が悪くなり、車や自転車などにも気付きにくくなります。思わぬ事故を防ぐためにも見通しの良いコースを選びましょう。
また、地面が濡れて滑りやすくなりがちです。マンホールや落ち葉の上などは滑りやすく転倒の危険があるため注意しましょう。さらに、傘をさしてリードを持っていると両手が塞がるため、万が一の時に咄嗟に対応できない危険があります。雨の日の散歩のときには飼い主もレインコートを着用したいですね。
雨の日の散歩の対策は?
雨の日でも散歩が必要な場合には、犬の健康を守るためにも雨に濡れるのを防ぐ対策や家に帰ってからも濡れたまま放置しないことが大事になります。
レインコートを着せる
雨の日の対策として犬用のレインコートを着用するのもおすすめです。被毛の長いゴールデンレトリバーなどの犬種は乾きにくいため、帰宅後に濡れた体を乾かす時間も短縮できます。簡単に装着できるポンチョタイプや、濡れる面積を少なくするフルカバータイプなどがあります。服に慣れていないと嫌がる犬もいるため、愛犬に合ったものを着せてあげましょう。足の汚れや肉球のケガを防ぎたい場合はレインブーツを履かせるのもよいでしょう。
散歩後にお手入れをする
お散歩から帰った後には犬のお手入れをすることも大切です。雨に濡れて体が冷えたままだと体調を崩してしまうことがあります。また、濡れたままだと雑菌が繁殖しやすくなるため皮膚病の原因となってしまうことも。特に耳の中の湿度が高いと外耳炎になりやすく、足の指の間に汚れが溜まると指間炎になることもあります。体だけではなく、耳や足裏もタオルやドライヤーで乾かし、清潔に保ってあげましょう。
犬の皮膚病の症状は?
犬が皮膚病になってしまうと、皮膚が赤くなる、痒がる、毛が抜ける、耳から悪臭がするなどの症状が出ることがあります。
雨の日が続くと湿度が高くなり、細菌や真菌(カビ)が繁殖しやすくなります。特に皮膚病は犬がかかりやすい病気の一つです。雨に濡れて後もそのままにしていると皮膚病の原因となるケースもあります。愛犬の皮膚に異常が見られたら動物病院を受診しましょう。
まとめ
雨が降っているからと言って散歩を完全になくしてしまうと犬の健康にとってもよくありません。散歩に行く回数が減るとストレスになってしまう犬もいます。外を散歩させてあげることは、飼い主とのコミュニケーションや犬のストレス解消、犬の社会性を身に付けるといった運動以外で得られる役割も大きいため、雨に濡れないような対策や濡れた後は適切なケアをしてあげましょう。
それでも、雨の日の散歩によってケガや病気になってしまうことがあります。万が一、愛犬が皮膚病になってしまい動物病院で治療を受けたり、通院が必要になったりした場合に必要となる医療費は飼い主の全額自己負担になります。ペット保険に加入していれば、かかった治療費を一定割合の範囲内で補償してもらう事ができます。
ペット保険とは
ペット保険は、ペットが病気やケガで治療を受けた場合にかかった費用を限度額や一定割合の範囲で補償する保険です。一定の限度額以内であれば保険対象の治療費の100%を補償するというプランもありますが、多くのペット保険では治療の70%や50%を補償するという形になっています。さらに、ペット保険は基本補償である「通院補償」「入院補償」「手術補償」の組み合わせで選択し加入します。愛犬に病気やケガの疑いがあった時に医療費を心配することなく早期に動物病院で診察に向かえるようにペット保険で備えていきたいですね。